熊本県での行政視察の第三弾として『山都町』に伺ってきました!
熊本県東部にある町で人口規模は12,120人と小さいですが、面積が544.83km2あり、114.74km2の柏市と比べて4.7倍と広大です。
特徴的なのはその広大な面積を使った農業で、山都町は有機JAS認証事業者数が全国最多の「有機農業全国No.1のまち」と言われています。
もともと、山都町で有機農業が始まったのは今から50年以上前に故・佐藤明雄氏が提唱したことがきっかけだったそうですが、実は「消費者の健康のために有機農業が良い」の前に、「農家さん自身の健康を考えて、農薬の使用は控えるべきだ」という論点からスタートしているとの事でした。
現在では、その考えや文化を継承し、山都町では様々な有機農業、そしてSDGsに関するプロジェクトが展開されています。
課題としては、やはり「次世代の担い手をいかに育成していくか?」という部分ですが、
山都町では「山都町有機農業推進計画」を策定し、①有機農業取組面積 ②有機JAS認証面積 ③有機農業に取り組んでいる経営体数の3項目をKPIとして、補助金などの資金的支援や技術指導など、有機農業を支える多面的な支援を実施されています。
中でも特徴的なのは「山都地域担い手育成総合支援協議会」を設立し、新規就農支援を行っていますが、
令和5年の実績で14件(うち有機農家7件)という成果をあげています。
★ご興味ある方は以下ページご参照ください。
また、町内でも学校給食を小中8校すべて「自校方式」、完全米飯給食(パンや麺類ではなく「ごはん」のみが主食の給食のこと)を採用、
加えて「オーガニック学校給食週間」などを設けるなどして、子どもたちが有機野菜に触れあう機会や食育の展開に力を入れているとのことでした。
農業の担い手育成、並びに子どもたちの食育、柏市でも学び実践出来るエッセンスは多々あると感じましたので、
引き続きの調査のうえ、柏市における農業、食、食育に関する展開の参考とさせていただきます。