成田市に2022年に開場した「新生成田市場」を視察してきました!
こちらは柏公設市場と同じ1970年代に開場した公設地方卸売市場で、もともと成田市飯仲にあった「成田公津の社市場」が2022年に成田空港に隣接する天神峰地区に移転して開場したものです。
従って歴史的背景からも、ここ最近の移転事例としても柏公設市場リニューアルの参考になると思い、早起きして個人的視察として伺ってきました。
柏公設市場の現状課題を大きく2つに分けると「B2B機能のアップデート」と「B2C向け一般開放」と私は捉えております。
■B2B機能のアップデートに関して・・・
柏公設市場の最大の課題である特に水産棟の温度管理の問題が、閉鎖型施設&低温管理機能でクリアされていました。また、青果棟に関しても、ここ最近の長距離物流の主流となっているウイングトラックの天井解放時の高さをクリアしていることから、ほぼすべてのトラックが立ち寄り可能です(逆に言うと、柏公設市場は天井高が低く、ウイングトラックを主とする食材・物流会社から選ばれにくい現状があります)。
加えて成田市場には「高機能物流棟」と呼ばれるエリアがあり、水産・青果棟から調達した農水産物をすぐに加工し、海外へ輸出するために必要な各種証明書の受け取り・植物検疫・爆発物検査・通関といった手続きをワンストップで行う事が出来るそうです。それが成田空港に隣接する市場として、国内で唯一無二の特徴であり強みとなっています。実際に現地視察してみて、素晴らしいハードとシステムだと感じました。
■B2C向け一般開放に関して・・・
一方で、柏と照らし合わせた場合、B2C向け一般開放に関しては既存事業者さんや地域住民の声を拾いながら、より慎重に進めるべきと再認識いたしました。というのは、現段階でコアなB2B機能としては新生成田市場に移管しているものの、飲食店などへの仲卸を含め、関連食品棟、飲食店等の営業に関しては、この移転をきっかけに旧来の「成田公津の社市場」との間で二分化されてしまっている様に見えたからです。
実際のところ、平日早朝とは言え、新生成田市場には一般人が私1名(しかも地元公設市場の視察目的で市外から来た議員)しかいませんでしたし、関連食品棟のテナント入居状況も芳しくありませんでした。
このことに関しては築地と豊洲でも同様の問題がありましたが、近隣自治体の事例にも学ばせて頂きながら、柏市としてはB2BとB2C両者の共存を目指して欲しいですし、だからこその現地建て替えだろうと考えます。
来週18日の私の一般質問でも取り上げますので、ぜひ地域の皆様にも関心を持っていただければありがたいです。